「学校に行っていない分、家では少し勉強してほしい」
2026/10/16
お役立ちコラム「学校に行っていない分、家では少し勉強してほしい」
「教材を用意してもなかなか始めない」
「自室ではゲームをしてしまうけれど、リビングだと集中できない」
不登校になると、学校で授業を受ける時間が少なくなるため、自宅学習をどう始めればよいか悩むことがあります。
しかし、机や教材を用意したからといって、すぐに家庭学習が始まるとは限りません。
大切なのは、子どもが集中できる場所と、無理なく続けられる学び方を見つけることです。
今回は、不登校の小学生・中学生が自宅学習を始めるときに考えたい、勉強場所や教材、学習量、親の関わり方について紹介します。
自宅学習を始めようとすると、
「学校と同じ時間に勉強した方がいい?」
「学校の教科書を最初から進めた方がいい?」
と考えることがあります。
しかし、不登校中の学び方は一つではありません。
文部科学省は、不登校児童生徒への支援について、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、一人ひとりの状況に応じて支援する必要があるとしています。また、ICTを活用した学習支援など、多様な教育機会を確保する必要性も示しています。
そのため、自宅学習でも「学校と同じ時間・同じ進度」にこだわりすぎる必要はありません。
Preステップオンラインでは、今の子どもの学習習慣や状態から、無理なく始められる形を探すことを大切にしています。
出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
自宅学習というと、
「子ども部屋に学習机を用意した方がいい」
「静かな個室の方が集中できる」
と思うかもしれません。
しかし、勉強場所は自室かリビングかで決めるのではなく、その子が集中できるかどうかで考えます。
家の広さや間取りもそれぞれです。
リビングで家族の気配がある方が安心できる子もいれば、自室で一人になった方が集中できる子もいます。
大きな学習机や勉強専用の部屋を新しく用意する必要はありません。
まずは、
「ここなら少し取り組めそう」
と思える場所を探してみましょう。
子どもが勉強する場所の近くに、スマホやゲーム、テレビなどがあると、注意がそちらに向きやすくなります。
勉強中はスマホを少し離れた場所へ置くなど、気が散るものを減らしましょう。
ただし、
「勉強しないならスマホを取り上げる」
という罰として扱わないことも大切です。
目的はスマホやゲームを禁止することではなく、子ども自身が集中しやすくすることです。

「最初は5分から始めましょう」
「毎日30分は勉強しましょう」
学習時間の目安として、このような時間が紹介されることがあります。
しかし、すべての子どもに同じ時間が適しているわけではありません。
まずは、ふだんほとんど勉強していないのか、5分程度なら取り組めるのか、20分〜30分ほど続けられるのかを確認しましょう。
たとえば、しばらく家庭学習をしていない子の場合は、長時間机に向かうこと自体が負担になることがあります。
一方で、すでに20分〜30分程度集中できている状態であれば、一般的な目安にとらわれて時間を短く制限する必要はありません。
不登校になってからほとんど勉強していない場合は、こちらの記事でも勉強を始めるタイミングや親の関わり方を詳しく紹介しています。
学校の授業から遅れていると、
「どこから勉強を始めればいいかわからない」
と悩むことがあります。
自宅学習を始める段階では、学校の進度だけで教材を決めないようにしましょう。
まずは手元にある教材を少し試してみましょう。
子どもが理解できるか、負担なく取り組めるかを確認します。
たとえば、
・学校でもらった教科書やプリント
・前の学年の問題集
・市販のドリル
・タブレット教材
・動画教材
・オンライン授業
など、選択肢はいろいろあります。
学校の授業についていくために今の学年の難しい問題へ取り組んでも、「全然わからない」という経験が続けば、学習を始めること自体が嫌になってしまう場合があります。
必要に応じて前の学年まで戻り、本人が解けそうなところから始めるとよいでしょう。
学習の遅れそのものが気になる場合はこちらも参考にしてください。
「隣についていた方がいい?」
「一人でやらせた方がいい?」
これにも、一律の答えはありません。
子どもが集中できる方を選びます。
親が近くにいることで安心できる子もいます。
一方で、問題を解く様子を見られていると、
「間違えたらどうしよう」
と気になってしまう子もいます。
親が隣にいるか、少し離れるか、一人にするかも、子どもの反応を見ながら調整してみましょう。
親が教えること自体に問題はありません。
子どもが嫌がらず、親子ともに負担なく取り組めているのであれば、その方法を続けてもよいでしょう。
ただし、
「さっき教えたでしょ」
「どうしてこれがわからないの?」
と親子でぶつかることが増えている場合は、無理に親だけで教え続けるのは逆効果です。
親子での学習が負担になっているときは、第三者の力を借りることを検討しましょう。
場所を整え、教材も用意した。
それでも勉強がなかなか始まらない。
そのような場合は、環境をさらに変えるだけではなく、第三者の力を借りることを検討しましょう。
学校の先生、塾の先生、家庭教師、オンラインの先生など、選択肢はいろいろあります。
先生を選ぶときは、
サービスの種類だけで選ばず、子どもが学習に取り組みやすい関わり方を確かめましょう。最初から本人に合う先生がわかるとは限りません。体験授業などを通して、話しやすさや実際に取り組めるかを確認しましょう。
「この先生なら話しやすい」
「次もやってみようと思える」
という相手に出会うことで、自宅学習を始めやすくなることもあります。
自宅で先生と学ぶ方法を検討している場合はこちらも参考にしてください。
自宅学習を始めると、
「何分勉強できた?」
「何ページ進んだ?」
「テストの点数は上がった?」
と成果を確認したくなると思います。
もちろん、学習量や点数も一つの目安です。
ただ、始めたばかりの段階では、続けられているかどうかも大切な変化です。
1日にたくさん勉強して翌日からやらなくなるより、
「今日も少しできた」
「今週も続けられた」
という状態が本人に合っている場合があります。
最初から成果を点数だけに置かず、
「このやり方なら続けられそうか」
を親子で確認してみましょう。

自宅で勉強している場合、
「学校の出席として認められるの?」
と気になる親もいるでしょう。
文部科学省では、義務教育段階の不登校児童生徒が自宅でICT等を活用して学習した場合、一定の要件のもとで指導要録上の出席扱いとすることが可能としています。
ただし、自宅で勉強すれば自動的に出席扱いになるわけではありません。学校との連携など複数の要件があり、実際の取り扱いについては在籍校への確認が必要です。
詳しい条件や学校への相談方法はこちらの記事で解説しています。
出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
不登校の自宅学習を考えると、
「静かな部屋を用意しないと」
「毎日30分は勉強させないと」
「学校の教材を進めないと」
と、理想の形を作ろうとしてしまうことがあります。
しかし、自宅学習で大切なのは、その子が集中できて続けられる形を見つけることです。
リビングで集中できるなら、リビングでも構いません。
学習時間は、今どのくらい勉強できているかを確認して決めましょう。
教材は実際に少し試し、無理なく取り組めるものを選びます。
親が教えることで問題なく進められるなら、親が教えてもよいでしょう。
それでも始めにくい場合には、子どもの学習意欲を引き出してくれる第三者の力を借りることを検討しましょう。
最初から完璧な自宅学習を目指すのではなく、「この形なら続けられそう」を一つずつ探していきましょう。
「家でほとんど勉強していない」
「どの教材から始めればいいかわからない」
「親が教えると喧嘩になってしまう」
「学校の授業からかなり遅れている」
Preステップオンラインでは、現在の学習習慣や理解度を確認したうえで、必要に応じて前の学年まで戻り、本人が取り組みやすいところから家庭学習を作っていきます。
最初から長時間勉強することや、すぐに学校の進度へ追いつくことだけをゴールにはしません。
子どもとのコミュニケーションを大切にしながら、「これならできそう」と思える学習から始め、その先の目標を一緒に考えていきます。
Preステップオンラインの不登校支援についてはこちらをご覧ください。

原 匠(はら たくみ)
Preステップオンライン 統括責任者
15年以上にわたり、不登校・登校しぶり、発達特性や完璧主義などから学習につまずきを抱える子どもと親の支援に携わる。
「失敗を歓迎し、一人ひとりの安心できる場所となるコミュニケーション重視の家庭学習システム」を提唱し、一人ひとりの状態に合わせた家庭学習を支援している。
学習への取り組み方やモチベーションなど、いま気になっていることを相談できます。
お子さまの今のつまずきの状況を確認し、理解度にあわせた授業で、「わかった」「できた」を実感できます。
学年や学校進度にあわせた計画ではなく、今のお子さまに必要な単元を選んだ学習計画をご提案します。