はじめに:なぜ「スマホを取り上げる」のは逆効果なのか?
「テスト前なのに、一向にスマホを手放さない我が子……」
そんな姿を見ていると、つい「いい加減にしなさい!スマホ没収!」と言いたくなりますよね。
しかし、親が力ずくでスマホを取り上げると、子どもは「奪われた不満」で頭がいっぱいになり、肝心の勉強へのやる気を完全に失ってしまいます。最悪の場合、隠れて触るようになったり、親子関係に深い溝ができたりすることも。
子どもがスマホをやめられないのは、本人のやる気や意志が弱いからではありません。「スマホの誘惑に勝てる環境」が整っていないだけなのです。今回は、意志の力に頼らずにテスト勉強へ集中させるための、直前期の環境づくり(仕組み化)のコツを解説します。
テスト直前でもブレない!スマホから離れて集中する3つのコツ
家庭の中で無理なくスマホの距離を置き、自発的に机に向かわせるための「3つの仕組み」をご紹介します。
◆ コツ1:スマホの「置き場所」を親子で仕組み化する
最も大切なのは、「勉強する視界の中にスマホを入れない」という仕組みです。
アメリカの研究でも、スマホが机の上やカバンの中にあるだけで、電源がオフであっても人間の脳の集中力(認知能力)は低下することが分かっています。
・勉強中は「別の部屋」または「親が預かる箱」に入れる
・リビングの一角を「スマホの充電基地」として固定する
⚠️ ここがポイント!
これを決めるときは、親が一方的に命令するのではなく、「テスト期間中だけ、集中力を上げるためにスマホの置き場所をここにしようと思うんだけど、どう?」と、子どもの同意を得てルール化することが成功の秘訣です。
◆ コツ2:勉強を始める「最初の5分」のハードルを下げる
スマホを置いて机に向かったとしても、最初に「何からやろうかな」と迷ってしまうと、脳はすぐに面倒くささを感じてスマホに戻りたくなります。
人間の脳には、「やり始めると作業に没頭していく(作業興奮)」という性質があります。まずは最初の5分間、手を動かせる仕組みを作ってあげましょう。
・机の上には、次にやる教科のワークとペン「だけ」を開いて置いておく
・「最初の5分は、単語を5個書くだけでいい」と、スタートの基準を極限まで低くする
最初の小さな一歩さえ踏み出せれば、脳のエンジンがかかり、自然とテスト勉強の集中モードへ入っていくことができます。
◆ コツ3:質の高い「戦略的休憩」を取り入れる
スマホを我慢して勉強を頑張った反動で、休憩時間にスマホを触り、そのままダラダラと1時間経ってしまった……というのはよくある失敗パターンです。
せっかく集中モードに入った脳をリセットさせないために、テスト直前期の休憩時間はデジタル機器から徹底的に離れる仕組みを意識しましょう。
・休憩中はスマホではなく、ストレッチをする
・遠くの景色を眺めて目を休める
・タイマーを鳴らして、休憩の終わりを仕組み化する
まとめ:意志に頼らない「仕組み」が子どもを救う
テスト前にスマホばかり見ている子どもを前にすると、つい感情的になってしまいがちです。しかし、現代のスマホやアプリは、プロのクリエイターが「人間が依存するように」本気で作ったものです。子どもの意志の力だけで勝てる相手ではありません。
だからこそ、親御さまがすべきなのは叱ることではなく、「誘惑に負けない仕組み(環境)」を一緒に整えてあげることです。
まずはスマホの置き場所を一つ変えるところから、お子さまと一緒に試してみてはいかがでしょうか。
「『テスト前なのに、どうしても家での勉強が仕組み化できない…』とお悩みの方へ。Preステップオンラインでは、お子さまの特性や性格に寄り添い、自発的に机に向かうための環境づくりと学習計画をマンツーマンでサポートしています。まずは無料体験レッスンで、お気軽にお悩みをお聞かせください。」

原 匠(はら たくみ)
Preステップオンライン 統括責任者。15年以上にわたり、不登校や行き渋り、発達特性を抱える多くのお子さまとその親御さまの学習・メンタル支援に携わる。教育のプロとして、単なる知識の詰め込みではない「一人ひとりの興味関心から広がるオーダーメイド型の家庭学習システム」を提唱し、数多くの家庭の悩みを解決に導いている。